楽しめば楽しむほど。
- 佐藤 真基子
- 2019年7月1日
- 読了時間: 1分
ケアワーカースクール代表、介護福祉士国家試験対策講師の佐藤です。

若い頃、社長だった男性は、「男らしさ」にこだわりを持つ方でした。
いつも少し胸を張り、背筋を伸ばし堂々とした歩き方をする彼は、認知症でした。
ある日の夜中、『おはようございます』と居室から出てこられました。 「おはようございます。何かご用ですか!?」と声をかけると、『みんなまだ起きてないのか。まったく…』と。 お茶を出し、談笑をすると『もう寝るか』と言って休まれました。 朝だから起きてきたのに、お茶が就寝前の一杯に変わったのか再び就寝。
こんなことは、よくある事ですが、人柄を知り、しっくりくる対応方法がわかれば、大変なことではありません。
また、おしゃれが大好きで、若者に流行している服を着たがる女性もいました。
職員やご家族が勝手に選んでも着てもらえないので、20代向けのファッション雑誌を一緒に見ながら「今はこれが流行ってるみたいですよ」と教えてあげるんです。
ご本人が「これがいいわ」と指差したものを買っていくと、若い娘さんみたいにはしゃいで。その姿がとってもかわいらしくて、思わず笑顔になってしまいますよね。
辛く大変なこともありますが、こんなに楽しさを感じる瞬間もたくさんあるのです。