第37回 介護福祉士国家試験 総評
- 佐藤 真基子
- 3月19日
- 読了時間: 4分
介護福祉士国家試験対策講師の佐藤です。
第37回介護福祉士国家試験の筆記試験が、2025年(令和7年)1月26日(日)に実施されました。
受験された皆さま、お疲れ様でした!
例年と比べ出題傾向に変化はあったのか、また科目別の出題傾向について振り返ってみようと思います。

◆人間の尊厳と自立◆
➡問題1は「アドボカシー」についての出題でした。過去問題でも出題が多いことから、解きやすかったのではないでしょうか。
問題2は、利用者主体や利用者の尊厳を意識した関わり方の理解を、実習生と実習指導者との会話場面で表現しているような問題でした。
◆人間関係とコミュニケーション◆
➡例年通り、コミュニケーションをとる際の基本的な知識に加え、チームマネジメント介護福祉職のキャリアアップに関する出題がみられました。
基本的にはチェックしておくべき基本的な知識だと思いますが、問題4は事例場面の登場人物の真意を推測しながら解くような問題で、苦戦した人もいたのではないでしょうか。
◆社会の理解◆
➡障害者の雇用促進に関する出題は、「わからなかった」という声も多くありましたが、その他の出題については基本的な概要的な知識があれば解けるような問題でしたので、例年に比べて解きやすかったのではないかと思います。
◆こころとからだのしくみ◆
➡人体の構造やはたらきに関する出題は毎年ありますが、今回は脳機能局在、脳神経、鼻の構造、皮膚の構造と新出問題かつ少し踏み込んだ出題で、細部までの知識を求められる出題が多くあり、難しく感じた人も多かったと思います。
◆発達と老化の理解◆
➡毎年恒例の子どもの成長に関する出題から始まり、加齢にともなう心身の変化・疾病など、出題傾向は例年通りに感じますので、基本的な知識で十分に対応できるものだったかと思います。
◆認知症の理解◆
➡これまでも出題されている範囲だったので、過去問題や基本的な知識を確認していた人にとっては解きやすかったと思います。
◆障害の理解◆
➡障害の特徴や症状に加え、家族支援や障害者に対する制度など、これまでも出題されている範囲だったので、しっかり知識を得ている人にとっては解きやすかったのではないかと思います。
◆医療的ケア◆
➡痰を喀出するまでの仕組みや、消化器官の構造やはたらきに関する出題は、少し踏み込んだものだったと感じました。
◆介護の基本◆
➡防災対策では「業務継続計画(BCP)」が新出されました。
知らなかったという人が多かったと思いますが、その他の問題は過去に出題がある範囲であり、かつ基本的な内容でしたので解きやすかったと思います。
◆コミュニケーション技術◆
➡各障害の特性におけるコミュニケーション方法がイメージできれば解きやすかったと思います。
◆生活支援技術◆
➡「ノーリフティングケア」に関する出題ははじめてでしたが、介助技術の基本的な理解があり、出題場面をきちんとイメージできれば解ける問題は多かったように思います。
調味料の効果や食品の保存方法、衣類の保管方法に関する問題など、在宅ケアで必要とされる知識は、現在の日本が目指す方向性を鑑みると今後も出題される範囲なのだと感じました。
◆介護過程◆
➡介護過程に関しては、出題される範囲が決まっており得点しやすい科目ですので、介護過程のプロセスや介護過程を展開するにおいて必要な知識が理解できていれば問題なく対応できると思います。
◆総合問題◆
➡総合問題は読解力と総合的な知識が必要ですが、出題されているものは基本的な内容だったかと思います。
いかがでしたでしょうか🤔
第37回介護福祉士の合格発表は、令和7年(2025年) 3月24日(月) 14時に予定されています。
皆さまの合格を心よりお祈りしております!!
そして合格発表を受けて、合格基準点や合格率についてレビューしたいと思います。
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